無臭モデリング

無臭でのプラモデル製作を目指しています。

かにクレーン(前田製作所)1/20スケール 開封~組み立て~完成

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かにクレーンという重機がある。

重機と聞いて思い出すのは、ショベルカー、ブルドーザー、クレーン車あたりではないだろうか。

中にはユンボなど、小型の重機を頭に思い浮かべる人もいるだろう。どれも建設現場など、不整地で移動ができるように、履帯や大ぶりのタイヤなどを装備している。かにクレーンも、こぶりながら履帯を装備している。

そんなかにクレーンが、プラモデル化されているのはなぜか。かにクレーンが、ほかのゴツい重機たちを尻目にプラモデルとして発売され、ちやほやされ、トミカになったり、Tシャツのグラフィックとして採用され、雑誌の表紙になったり、真打ち昇進前なのに独演会やったり、若手の成長株扱いされている理由は、「脚を装備しているから」だ。あ、いま嘘を付きました。雑誌の表紙になったかどうかはわかりません。

かにクレーンは「小さく移動し大きく踏ん張る重機」

かにクレーンの「かに」の部分は、四方に張り出すことができる脚を指している。脚を広げた様子がタラバガニのように見えるので、かにクレーンと名付けられた(のだろうと思う)。ちなみにタラバガニはカニではなくてヤドカリの仲間だ。

かにクレーンはクレーンだから、期待されている主な仕事内容はものを吊り上げて(吊り下げて)移動させることだ。ちなみにクレーンの語源は鶴(Crane)だから、日本語にすると蟹鶴(かにつる)だ。まんが日本昔ばなし的なネーミングだ。

かにクレーンが自らに課せられた「重いものを吊り下げる」という使命を完遂するためには、しっかり踏ん張る必要がある。しかしときには、「踏ん張ってほしいけれど、そこに至る道が狭くてもうやってらんない」という現場も存在する。かにクレーンは、そんな現場の救世主だ。メシアだ。古くから言い伝えられている伝説の重機だ。地上に降り立った最後の天使だ。「緑色の衣をまとった四足の重機、金色の野に降り立つべし……」

かにクレーンは、四方に装備する4本の脚を、小さくたたむことができる。たたむと脚は本体の底面積にピッタリと収まる。その状態で本体下部に装備する履帯で移動できるので、狭い場所を通って自走して現場に到着し、脚を展開してクレーンで作業が可能になる。下の写真をご覧ください。

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大地をグワシと踏みしめる四本の脚

4本の脚は、もちろん吊り下げ作業時には大きく展開し、踏ん張って本体を固定する。一見細身に見えるかにクレーンの脚だが、無駄な贅肉は一切ついていない。あくまでも外見からの推測だが、4本の脚の体脂肪率は驚異の0%だ。たぶん。重機だし脂肪はないはず。そんな強靭な4本脚がガッチリ大地に踏ん張ると、車体は微動だにしない。かにクレーンの車体は驚くことにぴったり水平を保ち、地球といつまでも癒着しようとするオブジェクト(吊り下げようとしている対象物)を、重力に逆らって情け容赦なく地面から引き剥がす。換言すれば、不安定な状態や水平が保てない状態で作業を行ってはいけません。

非常に残念だが、四足歩行はできない。誇らしげに東西南北に張り出した脚は、移動のためではなく、本体を固定するためだけに使われる。電柱工事のトラックで荷台にリフトがついているのがあるけれど、タイヤだと踏ん張れないから脚を張り出して車体を固定してるやつがありますが、まあ、あれと一緒です。

奴らの墓石をおっ立てろ!かにクレーン出生の秘密

かにクレーンを作っているのは株式会社前田製作所だ。

www.maesei.co.jp

ホームページに、興味深い表記を見つけた。

通路が狭い日本の墓石を立てる機械として生まれたのが、このかにクレーンです。現在は世界でも墓石、庭石、石碑の据付作業などに使われています。

なんと。かにクレーンはもともと、墓石据え付け用だったのか!

かにクレーン、最小タイプは全幅590ミリ。30センチ定規約2本分だ。A4コピー用紙を縦に2枚並べた長さにほぼ等しい。

この小ささ、確かにお盆で里帰りして墓参りに行って、よくわからんけどすれ違ったお坊さんに軽く会釈などして汗を拭き、水場を探して桶に水を入れて買ってきた花を手に下げて、あれ、ウチのお墓ってどれだっけ?とキョロキョロ探して、なかなかつかない線香にイライラし、子どもに「おい墓石に登っちゃダメ!」と声を張り上げ、汗がダラダラ流れて目に入って視界をぼやけさせ、「私はここには入らない」と主張する妻に「おい母さんに聞こえるから大きい声出すな」と小声でささやいている墓地の通路にピッタリである。

墓石は英語でツームストーンだから、墓石を墓地に突き立てるかにクレーンは、英語で表現するとツームストーン・パイルドライバーだ。たしかに、かにクレーンの外見はダイナマイト・キッドを彷彿とさせる精悍さを感じさせる。ペールグリーンの車体に、一箇所だけユニオン・ジャックのアクセントがあったら、とても映えるだろう。

墓石を突き立てたあとは、トップロープからダイビング・ヘッドバットを投下する。タッグパートナーのデイビーボーイ・スミスは、邪魔しないように場外で相手を引き止めている。レフェリーでもある住職の手が、マットを3回叩く。業務完了だ。4本の脚を小さく畳み、狭い墓地の通路を帰っていくかにクレーン。その後ろ姿からは、ひと仕事終えた職人の充実感が感じられる。お疲れさま、かにクレーン。タイムカード押すの忘れるなよ。

かにクレーンはエースパイロット専用機

前田製作所のウェブサイトによると、カニクレーンはサイズ違いで4タイプ、さらにクレーン部分が屈折するタイプがあり、合計5種類をラインアップしている。

商品ページは、商品情報に加えてカタログ、稼働事例、技術情報、CADデータ、取扱説明書、接地圧シミュレーションまで掲載していて、前田製作所のかにクレーンにかける意気込みが伝わってくる。

ちなみに、かにクレーンを移動させるのには

1トン以上の玉掛け作業を行うためには

  • 玉掛技能講習を修了した者

でなければならない。つまりかにクレーンは、選ばれしものしか操ることのできない専用機ということだ。まあそういう言い方もできますよね。

かにクレーンが担う「四足歩行の夢」

二足歩行する前、人類の祖先は四足歩行していたといわれています。われわれが四足歩行マシンを見てドキドキするのは、人類が二足歩行に移行する際に捨ててしまった、四足歩行の安定感や脚ワシワシ動かしたい感を思い出させるからでしょう。かにクレーンを見て胸がときめくのは当然のことなのです。

初めてかにクレーンを見かけたときは衝撃でした。

「よ、四足歩行する重機……!」「完成していたのか?」「まさか実戦投入されているとは……」「ほ、本部へ増援要請!」

80年代サンライズロボットアニメを子守唄に育った世代にとって、四足歩行するかっちょいいマシンといえば、『太陽の牙ダグラム』に出てくるクラブガンナーを置いて他にない。

こんなやつです。AMAZONアフィリエイトリンクです。ちなみに日本に存在する商品の約9割は、AMAZONアフィリエイトリンクで表現できることがわかっています。嘘です。

和製ロボットアニメはちょっと肌に合わない。自分は洋物が好きっす!という人にとって、四速歩行するかっちょいいマシンといえば、スター・ウォーズ エピソード5くらいに出てくる帝国軍のこれだ。

表紙の右下に移っているやつ。ウォーカー(全地形対応型)らしい。正式名称知らなかった。雑なネーミングだな。二足歩行の鳥脚ロボットもウォーカーなんだって。別の名前つけたれや!マーケティング観点から物申したい。ルーカスは商機を失ったな。

それから、ゲーマーの人ならご存知だと思いますが、ガングリフォンとかリング・オブ・レッドとかにも出てきましたよね四足歩行マシン。

あとゾイドとかね。あれはもう四足歩行が前提だからあまりドキドキしません。あと知らんけど、メックウォリアーとかにも出てくるんじゃない? 知らんけど。

それから攻殻機動隊のあれ。なんだっけ。フチコマタチコマ

四足歩行マシンを勝手に分類

ここでとくに意味はありませんが、四足歩行マシンを分類してみたいと思います。

四足歩行マシンは、脚部の取り付け位置によって、恐竜型ワニカニに別れます。別れます……よね? 別れているということにしてください。もう別れよう。

恐竜型

恐竜型は、恐竜の骨盤のように、本体から下に向けて脚が生えています。クラブガンナーとかSWのウォーカーがこのタイプですね。

このタイプは、移動スピードを速くすることができる反面、重心が高くなるという弱点があります。

ワニカニ

ワニカニ型は、ワニに代表される爬虫類のように、本体の横に向けて脚が生えています。カニもそうですね。体の横に足がついています。もちろんカニクレーンもこのタイプです。

このタイプは、重心を低く体高を低く設計できるので、戦場で敵に対して曝露しにくい、主武器発射時に本体を安定させやすいというメリットがありますが、移動スピードが遅くなります。

移動スピードの話は、とくに根拠ありません。イメージで語っています。

たぶん恐竜と爬虫類の骨格の違いについて書いた本を読むと、この辺のことが詳しく書いてあると思います。主武器発射時の本体の安定性について、もしかしたら書いてあるかもしれません。書いてある本を見つけたら教えてください。

かにクレーンを開封する

さて、20分の1スケールのかにクレーンを開封しましょう。モデル化されているのは、MC174CRM。かにクレーンの中で最も小さいタイプです。

パッケージアートは無難なCG画。もし特別版を出すときがあったら、墓地で作業している初期型のイラストにしてください。童友社あたりとコラボして、「お墓の掃除セット」みたいなのつけてもいいです。

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発売元はグッドスマイルカンパニー。対象年齢15歳以上ですが、ニッパー不要のタッチゲート、水転写デカールではなくシールという仕様。

どのへんで15歳未満をシャットアウトしているのか、よくわかりません。技術的な要件で切り分けているのではないようです。「中学生に、かにクレーンの魅力がわかってたまるか!」という思いで切り分けているのでしょうか。もしかしたら、組み立て中に子どもにはちょっと見せたくないシーンが出てくるのかもしれません。そのへんは制作過程でとくに配慮しておきたい部分ですね。組み立ては子どもに見られないよう、深夜に行うことにします。

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成型色はグリーンとブラック。ディテールの再現性は……よくわからんな。20分の1ってほとんど作ったことないし。かにクレーンの実機を間近で見たこともないしね。まあ悪くないんじゃないですか。

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太いランナーが意味するもの

ひとつ言えるのはですね。ランナーの太さだ!

モデラーなら、ランナーの太さを指で覚えていると思います。たぶんタミヤバンダイもランナーの太さは3ミリだったと思う。

これ以上細いとプラが流れないし、これ以上太いのは資材の無駄。たぶんそんな判断でランナーの太さは3ミリということになっているのかと思います。アメリカはどうだろう。3/8インチとかかもしれないね。ヤードポンド法は絶滅してほしいですね。アメリカ以外だと、アメリカかぶれを印象づけるためだけに使われている印象があります。それより絶滅してほしいのは華氏表記かな。なんだよファーレンハイトって。100度の基準が、微熱が出たときの自分の体温だっていう話じゃないですか。しかもインチやヤードやポンドは単位自体が違うけど、華氏も摂氏も「度」、英語でも"degree"だからね。文字にすると℃と°Fで違いますけれど。

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話を戻すと、かにクレーンのランナーの太さは4ミリです。指で触ったときに違和感があったので、ノギスで計測してみました。4ミリだ。タミヤの3ミリプラ棒とも並べてみました。明らかに太い。3ミリプラ棒がスパゲティーだとすると、4ミリプラ棒は……フィットチーネくらい違う。フィットチーネであっているかな。少なくとも真ん中に穴は空いていないので、マカロニではない。

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これはなんでしょう。どういうことだろう。グッドスマイルカンパニーは、プラスチック資材を節約しなくていいくらい儲かっているのか。もしかしたらそうかもしれない。下箱もカラー印刷だし。

ただ苦言を呈したいのは、糸の色。ケーブルを表現する部品として糸が用意されているのですが、色が白い。

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パッケージアートを見るとケーブルは黒。前田製作所のサイトを見ると、ケーブルは鈍い銀色。少なくとも白ではない。ランナー4ミリにする余裕があるなら、糸の色をグレーとかにしてくれてもよかったんじゃないの?

あ、ランナーを区別するアルファベットが抜き文字になっているのと、部品番号が凹モールドになっているのはすごく良いと思います。もしかしてこのせいで4ミリランナーを採用したのかな?

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かにクレーンを組み立てる

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さあ組み立てだ。まずは履帯から。

一体式です。それはいいのだが、結構目立つところにヒケがある……。 それから、パーティングラインも気になる。パーティングラインとは金型の合わせ目がプラスチックパーツに出た、本来の設計意図とは異なる線状の凸部です。

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ヒケは瞬間接着剤で埋めました。ウェーブの瞬間接着剤硬化スプレーも併用。一生使い切れない量があるので、たぶん自分が死んだら遺産として相続対象になると思います。

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パーティングラインは、どこの家庭にでもある精密ヤスリ(角柱型)をささっと手にとって削り落とします。

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その後サンドペーパーを使って均し、ファレホの黒またはサテンバーニッシュを塗って目立たないようにしておきます。どっちを塗ったか忘れてしまった。たぶんサテンバーニッシュ。光沢が出ないようにして、削り跡を目立たないようにしたいが、スプレー吹いたりエアブラシ出すのは手間なので、ちょちょいと筆でなんとかしたいという意図のもとにプチ塗装を行いました。

そんで乾いたらパチパチ組んでいきます。

このキットは説明書に「手でもいでも大丈夫だよ!」と書いてあります。もいでも大丈夫ですが、さすがに3点以上ランナーとつながっているパーツは、どこか1点を切らないともぎもぎしにくい。

そこでニッパーを使うわけですが、ランナーとパーツの隙間が小さい!

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ゲートカット専用ニッパーのほうが使いやすいかもしれません。いや全部手でもぎ取れば何も問題ないんですけれど。

もぎ取った跡が表面に出てくる場所については、ヤスリを使ってゲート跡を均しておきました。

パーツの合いはよいです。スナップフィットなので接着剤も不要です。

関節部分はパーツの勘合部分の摩擦だけで固定しています。クレーン伸ばしてもグラと落ちてこないのはすごい。

自分の場合はクレーン基部のパーツがどうしてもパチッと合わず、一箇所だけダボを切り落としました。

脳内なんとかがジワジワ出てくるモデリング体験

2時間くらいで組み立て終了。ストレスなくパチパチ組めて、この楽しすぎる立体形状ができあがるのはすごくよいモデリング体験。これからのプラモデルには、モデラー・エクスペリエンスが重要になってきます。本キットは興味深い形状を心理的負荷を最小限にして組み立てアクションをユーザーに実行させる経験アフォーダンスがウェル・デザインされています。知らんけど。

ただねークレーンを伸ばしたときのケーブルがオミットされているんだよねー。キットに入っている糸で再現できるのは、クレーンのフック部分につながるメインケーブルだけ。クレーンは2段階に伸長可能ですが、先端部分を伸ばしたときのケーブルをどう再現するか、悩みどころです。

ケーブルの基部自体はパーツ化されている。伸ばした状態で固定しようかな。ここに糸を仕込むのはどう考えても手に余る。

そしていま箱絵を見て気が付きましたが、ケーブル基部が、ついちゃいけないところについている。キットはクレーンヘッドから基部が出てますが、ここは本来ケーブルを巻き取る滑車があるべきで、緑色のケーブル基部のパーツはクレーンの1段めの先端にあるべき。なにをいっているかわからないかもしれません。意味が知りたい人はキットの購入をおすすめします。

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あ、あとフック部分のケーブル、説明書通りに作ると、フックとクレーン間の滑車構造が再現できません。パーツ自体は問題なさそうなので、これはあとで解決しよう。

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脚を折りたたむとこんな感じ。

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あとはシール貼りと細部工作(できる限りで)。

かにクレーンを愛でる

できました!

  • 無塗装パチ組
  • スミ入れはガンダムマーカー
  • シルバーはアクリジョン8番シルバー瓶生筆塗り
  • ランプはシルバー下塗りの上にアクリジョン赤と黄色と緑(青+黄色)
  • 細部塗装にファレホのカーキなどを使用した記憶あり

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移動時にはこんな感じにコンパクトになります。大きめのトランクくらいですかね。嘘つきましたそんなに小さくないです。

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このポーズをとった場合、全幅は590ミリ。日本人成人男性の肩幅とほぼ同じくらいです。知らんけど。

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脚を展開!そしてこう!

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いや素晴らしい。楽しいなあ。

ちなみに仕上げは、グンゼ産業の水性プレミアムトップコートの半光沢を使いました。プレミアムとプレミアムじゃないやつで、そんなに値段変わらないんですよ。350円が450円になるくらい。

だったらプレミアムにしようじゃないの!ということでセレクト。違いは、まあなめらかな感じ?ですかね?

ちなみに車台部分はつや消しをセレクトしていますが、まあ変形できることに比べたらそんなのどうでもいいですね。

このキット、水デカールではなくてシールなのです。段差はものすごくくっきり出ますが、ツヤさえ統一していれば、かえってそういうディテールなんじゃないの?と思ってもらえるかも。

クレーン部分の塗装をボディ同色のシールでカバーしているところは、指摘してもらわないと気づかないレベルです。

この形を自分で作れる幸せが詰まっております

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クレーン先端のケーブル基部は、切り飛ばしたほうが自然かもしれません。やっぱりなんか不自然だもんな。

フックを吊り下げるケーブルを糸で再現しているこのキット、指示通り作るとフックを吊り下げる部分が糸1本になるのですが、実物はクレーン先端とフックの間のケーブルが4本になっています。滑車を使って少ない力で重いものを吊り下げるやつです。

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実物再現は難しいので、間を取って2本にしました。

糸は、クレーン基部のぐるぐるハンドルで巻き取ることができます。実物もぐるぐるハンドルなのか?それは今わかりません。調べておきますごめんなさい。

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1/20のプラモデルだと思うと、物足りないところはいくつかありますが、そんなことよりこの形を自分の手で作れる楽しさのほうが勝る、そんなキットです。

大人向けの組み立てが必要なトミカ、くらいの位置づけですね。でもそれでいいんじゃないの? 作っててすげー楽しかったからね。まあ大体プラモデルは楽しいんだけど。モデルカステンのI号戦車用別売り履帯には苦々しい思い出しかありませんが。

PS2の「リングオブレッド」というゲームに出てきた、ナスホルンをモデルにした四脚歩行対戦車自走砲みたいなやつが好きな人には、超オススメのキットです。

みんなで作ろう、かにクレーン!

そして全幅590ミリに収まるので、ぜひ一家に一台。

マンション住まいでも行けるかも。